お盆休みも終わり、リオオリンピックが終わり、夏の甲子園が終わり、一歩ずつ夏の終わりが近づく時期となりました。

さて、外国為替市場で再び円高が進みだしました。1ドル=99円台を付ける場面が出てきており、警戒感が強まっています。
例えば、ニュースにおいて「日経平均反落、円高警戒で○○関連が安い」とか、株式相場見通しにおいて「円高警戒感強まり軟調推移」といった表現を見かけることが増えます。なぜ円高が進むと「警戒感」が強まるのでしょうか?

■為替の変動による影響(良い面)

まず円高が進んでいるのは、円が買われているからです。
円が買われているのは、円に人気が出ているからです。
日常的に「円」という通貨を利用している私たち日本人にとっては、円が人気になるのはいいことで、最近でも輸入品の高級ブランドが値下げとなったほか、円高が進むと海外旅行なども安くなります。

ここは単純に考えましょう。
「1ドル=110円」の時は、1ドルの外国製商品は110円で買えます。
円高が進み「1ドル=100円」になると、1ドルの外国製商品は100円で買えるようになるので、値下げされたことと一緒ですよね。

そうであれば、円高の進行は歓迎できそうですが、これを逆の立場から考えると見え方が違ってきます。

■為替の変動による影響(悪い面)

海外の人が日本製品を買う際、「1ドル=110円」の時は、110円の日本製品は1ドルで買えていたのに、「1ドル=100円」になると、110円の日本製品を買うのに1ドルでは不足します。つまり、円高が進むことは、日本製品の値上げを意味します。
もちろん、日本に旅行に行こうと思っていても、旅行代金が割高になれば止める人が出てきても不思議ではありません。

日本製品が買われにくくなったり、日本への旅行者が少なくなるのは、日本にとって喜ばしいことではなく、警戒すべき流れになるわけです。

実際には、こうした個人レベルの話だけでなく、企業や国レベルのお金のやり取りにも同じようなことが起こりますから、「円高の進行=警戒感が強まる」という話なのです。
実際に、円高の進行は「株安」に繋がることが多く、こうした経済への悪い影響が警戒されます。

最近では、イギリスのEU離脱が決まった6月24日に1ドル=99円台を付けましたが、この時の終値は102円で、まさに一瞬の出来事でした。
その後、じりじりと円安方向に動き、7月の下旬ごろは1ドル=106円ぐらいの水準になっていました。それがここにきての99円台ですから、警戒感が強まるのも当然だということです。

■直近の動きを確認する

ちなみに、6月24日からの他の通貨の動きを見てみると、ユーロは、1ユーロ=109円台から118円台あたりを動き、現在の水準は113円ほど。ポンドは激しくて、6月24日に1ポンド=160円の水準から一気に133円台まで円高が進んだのち、143円の水準まで円安に動いてから、現在は132円台となっています。

外貨建ての資産運用をしている方以外には馴染みの薄い外国為替相場ですが、動きの背景を知ることは、世界的な世の中の動きを知ることに繋がります。

日本で生活する限り、海外の動きなど関係ないという気になりそうなものの、世界のつながりが強まっているグローバル経済の下では、世界の動きが日常生活にまで影響を及ぼすことがあります。
10日ごとに配信しているメールマガジンで、株価の動きや為替の動きをお伝えしているのは、こういう意図があるわけです。

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