8月になりました。
なんだか、今年の7月は一瞬のうちに目の前を通り過ぎた感があります。

さて、この8月1日から、社会保険制度においていくつかの変更がありました。
ざっと項目を上げると次のとおりです。

1.国民年金の受給資格期間の短縮

2.介護保険料の計算の仕組みの変更

3.70歳~75歳の高額療養費の自己負担限度額引き上げ

4.高額介護サービス費の自己負担限度額引き上げ

5.雇用保険の各種数値の変更

1.国民年金の受給資格期間短縮

最もよく目につく話題ですが、老齢基礎年金を受給するために必要な「受給資格期間」が、
25年から10年に短縮されました。
これにより、国民年金の保険料納付期間が10年以上25年未満だった人は、2017年9月分からの年金を受け取れるようになります。
ちなみに、年金の支給日は「偶数月の15日」ですから、9月分の年金が口座に振り込まれるのは2017年10月です(曜日の関係で10月13日となります)。

今回の改正によって、約64万人といわれる対象者が、新たに年金を受給できるようになるものの、実際の受給額は保険料の支払期間と比例しますから、少額の人も多いでしょう。

「年金が受け取れるようになること」と「年金による収入で生活が安定すること」は、別問題である点の認識が大切です。

ちなみに、今回の改正では、遺族厚生年金や障害厚生年金にかかる「300月(=25年)」の最低保証は変更されていません。

2.介護保険料の計算の仕組みの変更

介護保険料は、40歳以上になると加入している健康保険制度の保険料と一緒に徴収されます。この際の保険料計算の仕組みが変更されることに伴い、中小企業を中心とした「協会けんぽ」加入者の保険料は引き下げられ、大手企業を中心とした「組合健保」や公務員等を中心とした「共済組合」加入者の保険料は引き上げられる形となります。
実際には、報酬額等によっても異なるため、影響は人によってことなりますが、ようするに「年収の多い人の保険料負担が増える」ということになるわけです。

3.70歳~75歳の高額療養費の自己負担限度額引き上げ

医療機関で健康保険の対象となる診療を受けた際、1か月に支払う自己負担額には上限が設けられているため、上限額を超えた部分は高額療養費として還付されます。
この高額療養費制度のうち、70歳~75歳の「自己負担限度額」が引き上げられました。
具体的には、外来の際の限度額について、現役並み所得の人(=年収で約370万円以上の人)は月額44,400円から57,600円に、一般の所得区分の人(=年収約156万円~約370万円の人)は12,000円から14,000円となります。

ちなみに、平成30年8月からは、さらに引き上げられますので、高齢者の医療費負担は今後ますます厳しくなるわけです。

4.高額介護サービス費の自己負担限度額引き上げ

公的介護保険においても、介護サービスを利用した際の1か月の自己負担額には上限が設けられているため、上限額を超えた部分は高額介護サービス費として還付されます。
こちらも、「世帯のどなたかが市区町村民税を課税されている方」について、自己負担限度額が37,200円から44,400円に引き上げられます。なお、介護保険利用時の自己負担割合が1割の世帯については、年間を通じての自己負担上限額は従来と変わらず「37,200円×12=446,400円」となっています。

5.雇用保険関係は毎年8月1日から数値が変わります。

雇用保険関係の数値変更は、毎年8月に実施されている恒例行事です。
雇用保険の中で一番馴染みが深いのは、俗に「失業保険」と呼ばれている「雇用保険の基本手当」です。基本手当の支給額は退職前6ヶ月間の賃金総額をもとに金額が決まりますが、こちらで定められている上限額について、8月1日からは概ね数十円程度の引き下げとなりました。
そのほか、就業促進手当の算定における上限額も変更されています。

平成27年度に支払われた「社会保障給付費」は、前年度より2.7兆円増の、114.8兆円となっています。
高齢化の進行によって、これから先も社会保障給付費の増加が見込まれてますから、こうした「負担増」の傾向は今後も続きそうです。

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